廃業が止まらない

廃業が止まりません。

昨年12月の寒い夕方、仕事を終えて帰宅途中、神戸市中央区メルカロード宇治川で晩飯の材料を買い出しに寄りました。

 

営業中店舗の店頭に張り紙が見えます。

よく見ると歳末売り出しをしているようでした。
少し北の方へ眼を向けると片岡会長のお店「宇治川かまぼこ店」は野菜コロッケが1個80円→50円と激安販売をしているではないですか!
一気食いしたらデブになるのを覚悟して5個購入しました。
そしたら「これ持って帰って」と立派な2018年度のカレンダーをくださり、更に200円購入ごとに貰えるスピード三角クジを引かせてもらったら現金10円が当たったんです。


たかだか300円にも満たない買い物なのに、これだけしてもらって肩身が狭いったらありゃしません。
恐らく片岡会長は私のことを知らないでしょう。市場商店街「応援隊隊員」の肩書は買い物客として市場商店街を利用する際には時折邪魔になります。なので最近、普段は努めて「目立たない恰好」で行動することにしています。

 

買い物を終えて帰宅するべく南へ向いてバス停の方に歩き出しました。
閉まっているシャッターが多いのも見慣れた光景なんですけど、商店街西側並びのシャッターに売り出しとは違う張り紙を見つけました。

張り紙をしていたのは天平商店。こちらは練りモンではなくリアルに天ぷらを売っている店。
近所にある日本初のコワーキングスペース「カフーツ」で持ち寄りイベントに参加する時には良く利用しています。

 

「廃業します。」

 

市場商店街で長らく営業を続けている店に限って、何の前触れもなく突如「辞めて」しまいます。
しかしそれは「部外者」から見ての話。
勿論部外者がとやかく言う筋合いのことではないのだけれど、嘘でも「応援隊員」の立場とすれば「なんで早よ言うてくれへんの?」と突っ込みたくなるのです。


それはフェイスブックなどで「●●店が閉店するのは悲しいよ~」って書きながら最後の特売や営業時に死肉を喰らう獣のように群がるヘンテコリンな人々とは全く違う視点でね。

 

「店閉める前に誰かに繋いでくれや」っていう、そのことです。

 

「なんでお前に言わなあかんねん!ボケっ!!」と怒られるのは分かってますけど、私は「長く続けている店」ってのは店主だけのモノではなくなっていると思うのですよ。

 

この喪失感は決してセンチメンタルではありません。
市場・商店街で決定的に足りていないもの、それは「新しい命」すなわち「新しい店」です。


この世知辛いご時世に【オラが店を営んでいく暮らし】を愉しむには、店を営みつつ【決して無くしてはいけないもの】と【変えていかなくてはならないこと】を暮らしを確保しつつ丁寧に試行錯誤を続けなければならないと思っています。
そのことは日々の暮らしを愉しみながら続けることが出来るはずです。

 

5年目の春を迎えた市場・商店街「応援隊隊員」としての活動を再スタートするにあたって、思うことをダーっと書いてみました。