今日は、私のWebデザイナーとしての活動において、最も大切にしている事柄である『Webサイトを「暮らしの道具」として自ら使いこなすこと』の目的について考えを述べます。
インターネットが進化して気づいた弊害
日本国内でインターネットというコミュニケーションの道具が爆発的に普及しだしたのは、「テレホーダイ」が始まった1995年から「ADSL接続サービス」が始まった1999年あたりだと捉えるのは妥当かなと考えています。
以来20年以上経って通信技術の進歩、スマートフォンの普及などを経て、インターネットは私たちの生活に身近なものとなり、使いこなしている人々にとってみれば「暮らしのインフラ」になっているように思います。
そして、私が感じる、あくまで感じることなのですけど、使う側がインターネットを「暮らしのインフラ」と感じるまで辿ってきた今までの流れは「より便利になったな~」「より簡単になったな~」というものでした。
しかし、この二つの感じが原因による弊害が起こっているのではないかと考えるようになりました。
それは、コロナ禍において人と人との直接的な交流が制限されるなか「テレワーク」に代表されるような、暮らしの中にインターネットを使った交流を今まで以上積極的に取り入れようとする動きが活発になったときに感じました。
SNSが普及しだしたころに時々感じたことなんですけど、最近になって確信しました。
世の中には「文章を書けない人」が大勢いるということ
確信した弊害とは何か?
それは、書く文章のおかしな人が大勢いるということです。
人柄も良く仕事もキチンとされているけど、書いた文章がその人と柄を全く反映していないという人です。
自分の伝えたいコトが文章として書けていないんですよね。
それがなまじ文章という形で残ることで、読む人の「誤解・曲解」を経てコミュニケーションがあらぬ方向へと向かって事態がややこしくなるという現象が身の周りで増えてきたのです。
プライベートの出来事ならともかく、仕事や公共の場で起こると厄介です。
でも、文章を書けない人を悪く言っているのではありません。
私の書いている文章もせいぜいこんなところですから。
ここで一番指摘したいことは、インターネットの技術やサービスがどれほど便利になったところで、使う側のヒトが使いこなすことが出来て初めて社会にとって意義があるのだという点です。
では、どうやったら使いこなせるのか?
それは簡単です。
今までよりも「言葉」を見つめ、「言葉」を大切にする。それを続ける。
それだけのことです。
そもそものことですけど、インターネットを使った人との交流は「言葉」から始まったのですから。
Webサイトを「暮らしの道具」として使いこなすことの意義
つまり、インターネットを「暮らしのインフラ」として捉えるなら、それを使いこなすポイントはふたつあって、そのふたつが揃って機能しないと使いこなすことが出来ないというわけです。
ひとつは、技術やサービスを使いこなすこと
もうひとつは、「言葉」を使いこなすこと
Webサイトについても同じことが言えると思います。
技術やサービスを使いこなすことについては、無料で使えるサイト、ブログ、ショッピングサイト作成サービスを使うのも良し、独学で制作を学んで作るも良し、業者に頼んで自分の思うものを作るのも良し、予算と時間に合わせた方法で作れば良いと思います。
一方、「言葉」を使いこなすことについては、簡単だと述べましたけど、同時にとても深いことだと思っています。
前節で指摘した「文章を書けない人」とは、名文を書けるとか書けないとか知性や教養の問題ではなく、自分の伝えたいコトが「書き言葉」で上手く出来ていない人だと考えています。
この問題は非常に重要で、今後も折に触れて色々取り上げますけど、コロナ禍以降の社会において今以上に増えるかもしれない(きっと減ることはない)インターネットを使った「文章を書けない人」との関わりを含めたWebサイトの運営や制作で「言葉」の使い方はますます大切になると思います。
私はWebデザインを学んで興味を持って続けていくうち、今の時代ならでは、な「書き言葉」の使い方の重要さに気づきました。
逆な言い方をすれば、「書き言葉」の使い方を学ぶためにWebデザインを勉強する、あるいは自分でWebサイトを運営することが大変効果的であると気づきました。
私の考える、自分のWebサイトを「暮らしの道具」として使いこなす目的は「書き言葉を使った自己表現力を上げる」ことなんです。
相手の言わんとしていることを読み(聴き)、相手に伝わりやすいように書く(話す)力の重要さを再確認して鍛えるというのは、機械やインターネットのサービスは代わりにやってくれませんからね。
自分が誰かに伝えたいことを「言葉」で表現してみる。
今すぐに出来ます。やってみてください。
ひと月も続けていれば必ず良い効果が出てくると思います。暮らしに新たな光が差し込むことでしょう。
経験者は熱く語ります。
じゃ、どうやったらいいの?
そう思ってくれた方が居たと勝手に決めて、次に歩を進めていきましょう。
続く。
参考:総務省|令和元年版 情報通信白書|インターネットの登場・普及とコミュニケーションの変化
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